PowerBook540c(BlackBird)をSSD化する
さて、タイトルを読んで数名の方が驚きと興奮を持ってくれていると思います。
発売から実に19年もの歳月がたった2013年、BlackBirdに新しい改造ネタが到着しました。
そうです、最近流行のレガシーPCにSSDを搭載する。果たして可能なのでしょうか?
先に結論から書くとSSDでPowerBook540cを動作させる事は可能でした。
というか特に難しい設定が必要なわけではなくMonster基板とPATAのSSDがあれば出来ます!
動いているの図
ですので、ここまででタイトルの話は終わりなんですが、MacOS8.5を動かす方が大変(主に記憶を辿る処理)で
PHENiXのキャッシュも参照しまくったので次回のために下記に備忘録をまとめます。
必要な物
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PowerBook540c(PPC化可能なPhoenix機)
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5xx対応PPCドータカード
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Monster基板 (IDE-SCSI変換ボード)
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P-ATAのSSD (IDE2.5インチ)
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FD一枚と内蔵FDDドライブ
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漢字Talk7.5.2インストールディスクCD
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MacOS8.5インストールディスクCD
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ResEdit
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Wish I were
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PPCでOSを動かすようにする物一式
今回の主役(左:CFDのPATAインターフェースSSD、右:Monster基板)
手順
手順1
ハードウェアをそれぞれ接続します(蓋はしばしば開いているものである)。
+ このApple純正CD-ROMドライブは2倍速なのだ(300KB/s)。
手順2
昔のディスク等からFDにResEdit,Wish I wereの機能拡張&コンパネファイルと
MacOS8.5インストールディスクから抜き出したドライブ設定(J1-1.6)の4つをコピー
※漢字Talk7.5.2のドライブ設定はディスクをサポートせず使えません。
※うちには起動する320MBの12mm2.5インチSCSIディスクがあり、そこから取り出しました。
後ろの4つのファイルが必要
バージョンはこれ
手順3
ドータカード標準の漢字Talk7.5.2で起動し、FDをロードしてドライブ設定を起動。+
適当に領域を指定して2つに分割してフォーマットします。
※プライマリにはあとでMacOS8.5をインストールします。
※仕様により全体で8GBまでしか認識しません。
4GB×2つに区切ったので、残量3.9GBと表示されています。
手順4
セカンダリの領域に漢字Talk7.5.2を最小インストール。
手順5
インストール後、Wish I wereをシステムフォルダにコピーし、セカンダリ領域から起動します。
Wish I wereで"PowerBook5xx/PPC"に設定し、Revertして再起動します。
手順6
CDドライブにMacOS8.5のディスクを入れて、インストーラを起動します。
プライマリ領域を指定し、インストールを開始します。
結構時間が掛かるの図(実際には短かったはず)
手順7
インストールが完了したらResEditを起動し、インストールしたプライマリ領域の
MacOS8.5システムフォルダの中のSystemを開き、gusdのID=1を選択。
手順8
72バイト〜「0080 0024」を「007E 0024」に書き換えて保存します。
※もしくは68バイト〜「007C 0024」を「007E 0024」に書き換えます。
手順9
起動ディスクをプライマリ領域に変更して、再起動すると晴れてMacOS8.5が起動します。
IEのバージョンは4.01でした
若干手順があいまいですが、動かすには多分これが一番早いと思います。
余談
余談1
一番気になるパフォーマンスはというと、残念ながらコントローラーの限界なのか
決して早くはなく普通のモンスターにつないだHDDと同じぐらいでした。
余談2
一応Etherポートが内蔵されているので、IP当ててインターネットに接続してみたんですが
ホームに登録されている当時のアップルのサイトアドレスがなくなっている→
強制的に現在のwww.apple.comに転送→開かない・・・となりました。残念。
でもこのマシンでもなんとか技術的には繋がるんだと改めて歴史のすごさにも感動しました。
64MBのメモリにSSDディスクを乗せて、BlackBirdはまた羽ばたくことができました。
かつてBlackBirdを愛した皆様、お元気ですか?
ほんとはエイプリルフールネタにするはずが1ヶ月過ぎちゃった…。